社会共通価値創出のための「デジタル・エコシステム」

オープン・イノベーションを推進するためにはデジタルが不可欠です。ここでいうデジタルとはITのことではなく、透明性・適応性・全体性がある社会文化のことを指しています。 このデジタルという社会文化を活かすためには、データが不可欠です。データが最大価値となる社会であるためです。このときデータ自体が一方通行であっては持続可能性が得られません。エコシステムが必要です。 そこで社会共通資産としてのデータを社会で共有し、そのデータに基づいて社会価値を生み出し、再びデータに還元する”デジタル・エコシステム”のデザインが不可欠になるのです。フィールド・フロー株式会社ではこのデジタル・エコシステムの考え方に基づいて、大企業からベンチャー、行政、大学などの戦略策定・実行に貢献しています。  

持続的な共助発達のための「かせぐまちづくり®」

超複雑化した社会課題の解決にはイノベーション創出が不可欠です。そして地域社会の課題解決のためには、まちという地域レベルでのイノベーション創出が不可欠となっています。そのためこれまで地方創生の取り組みがなされてきました。 しかし実体として多くのまちでイノベーションを起こすことが困難となっており、地方創生は形骸化しています。一方でイノベーション創出を実現したまちも存在しています。この違いに着目し、実際にまちでのイノベーション創出の実践を通じてまとめた方法論が”かせぐまちづくり”です。 そのためのポイントは、まず成長可能な民間事業者に焦点を当てることにあります。地域の社会・経済・文化をけん引し、発展させ得る、成長性のある民間事業者のみを対象にする、ある意味、えこひいきが必要になります。公平性が重視される行政では困難なのですが、民間主導とすることにより対応が可能となります。 次に成長可能な民間事業者に対して、適正に実績の伴った本物のプロ人財が支援を提供することが必要です。同時にプロ人財に対して適正な報酬が支払うことが重要です。これにより当該の民間事業者単体では解決困難な課題を最短距離で解決に導くことが可能になるからです。 また金融機能による信用の支援も不可欠です。金融機能とは銀行などの金融機関の他、助成金を提供する自治体などの行政機関も対象になります。金融機能は地域経済の基盤であり、資金提供だけでなく、民間事業者同士を紹介する機能も果たすことになります。 これら民間事業者、プロ人財、金融機能がそろうことで民間事業は安定し、地域経済も安定します。ここにさらなる一手として、三者がそれぞれの強みを活かし、相互補完することが必要になります。 これにより当該の民間事業者が提供する商品・サービスの質と量を高めることが可能になります。それは利用するまちの人びとの生活の質を向上させ、社会課題を解決することにつながります。バリアフリー対応などを促進して、より多くの社会参画を促し、事業機会の拡大につながり、当該の民間事業者を成長させ、雇用機会の拡大・所得向上にもつながり得るのです。 さらに固有の成長性ある民間事業者に焦点を絞った取り組みはすぐに周囲に波及します。報道などにより商店街の特定の店舗が特集され行列ができるようになると、周辺にも利用客が流れて消費活動を行うようになり、当該の民間事業者の

認知発達・自律成長のための「コンダクターシップ®」

コンダクターシップとは、イノベーターに必要なマインドセットです。そしてマインドセットとは精神論のことではなく、ものごとに気づき、学習し、成長していくための認知能力のことを指します。 コンダクターシップは、認知能力を発達させるための「認知発達システム」を意図的に扱い、イノベーションを創出していくアプローチのことを指しています。そして相互信頼を築き、可能性を最大化し、複雑性の高い社会課題の解決と、その先の社会共通価値の創出を目的としています。 この認知発達システムは認知の対象となる事象(社会課題、事業環境など)と、認知する主体(社会課題に取り組む人そのもの、自分自身や支援する対象者)、認知を手助けする媒介(補助役、先生役など)の3つの基本要素から成り立っています。 これをもとに、より複雑な事象を理解できるようにするとともに、主体として扱える抽象性=感性の精度を高め、普遍的に対応できるようにしていくことが求められます。 コンダクターシップでは42のステップで認知発達システムを扱える方法論を提供し、課題の深堀からアクションデザインまでを可能にすることができます。とくに段階的に行うことで利害関係者の深い心理状態に寄り添い新たな気づきを得る、すなわち深い探求と学習を可能にすることができるのです。