【解説】狭義のファシリテーション vs 広義のファシリテーション

“ファシリテーション”ってなんでしょう?一般的には“議事進行役”として理解されることが多い言葉。けれどもそれはあくまでも狭義の話。広義に捉えてみると、全く違った可能性が見えてきます。それは社会の発達促進役であり、社会価値を生み出すために非常に広範囲な活動をする“関係性”のスペシャリストとしての立ち位置です。

まず、狭義のファシリテーションと広義のファシリテーションを比べてみましょう。

狭義のファシリテーションは要するに会議の結論を出すためのテクニックに焦点を当てています。いかに効率的に会議をするか、意見を整理するか、結論をだすか。きれいに会議が回ることに全力です。そしてこのニーズは世の中的に非常に多い。なぜならどうしようもない会議が本当に多いから。会議が変わるだけで会社が変わっちゃうほどです。

一方、広義のファシリテーションはどうなるかというと、会議という枠ではなく社会が対象になります。人と人の関係性に関わり、社会的価値を創出するためにあらゆる利害関係者を巻き込んで成果を創っていくことにフルコミットしています。会議はその一部でしかなく、おカネや人事など事業全体の話に関わっていきます。いわゆるイノベーションを創出するような役割を担っています。

では狭義のファシリテーションと広義のファシリテーション、どちらを扱うほうがいいのでしょうか?答えは“どちらでもいい”です。会議を回すことが至上命題なら、短期的に効果が出る狭義のファシリテーションを追求すればOKです。しかしながら会社を経営したり、組織を動かしたり、社会課題に取り組んだりしていくならば、本当に社会に価値を創っていくことをやっていくならば広義のファシリテーションに取り組まざるを得ません。ちなみに広義のファシリテーションが出来れば必然的に狭義のファシリテーションはできます。お茶の子さいさいです。

というわけで、事業脚本家であり、プロのファシリテーターである私、渋谷健としては広義のファシリテーションをしっかりと皆様にお伝えしていくとともに、何よりもその実践者で在り続けたいと思います。

 

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