【レポート】みやざき2018 スポーツ・ヘルスケアビジネス創出セミナー 講演概要

2018/5/29に開催された「みやざき2018スポーツ・ヘルスケアビジネス創出セミナー」ではスポーツと食に関わるお三方から、非常にユニークなお話をいただきました。詳細は書ききれないのでポイントをご紹介いたします。実際に聴いて、対話すると、気づきが本当に多いものですね。

〇基調講演「アスリートに求められる食のサポートと今後の可能性について」 橋本玲子

実際にアスリートを現場で支える公認スポーツ栄養士の立場から、何が求められるのか・何をすべきなのかを追求してきた橋本先生。特に食はアスリートの体づくりのベースであり、試合や練習で高いパフォーマンスを発揮するための必須要件。だから〝続けられる”ことが最重要であり、栄養素だけでなく〝おいしさ”が非常に強く求められる。さらには宗教的理由や倫理的理由(環境問題への意識など)も考慮したバラエティに富んだ食の提供が求められるとのこと。非常に奥深い。何より、スポーツ栄養の世界はまだ新しい分野であり、挑戦の可能性はふんだんにある。宮崎でのスポーツ×食のチャレンジが非常に挑戦的であり、可能性が広がっていることを示唆頂きました。

 

〇基調講演「アスリートフードを基軸とした宮崎の食産業活性化を目指して」 築地加代子

宮崎でお世話になっている鮮魚・活魚取り扱いの築地社長からのお話。築地社長は女性ながら宮崎の水産業界をけん引し、生産者との信頼関係を築き、宮崎の高付加価値・希少魚を多数取り扱い市場に出してきました。西米良サーモンやぶどうカンパチなどある中で、その代表事例は宮崎チョウザメ。魚を愛する築地社長は、キャビアをとったあとのチョウザメの肉が廃棄されてしまうことを何とかしようと一念発起。SDGsなどの社会課題解決の象徴的な存在にもなると考え、チョウザメの魚肉の機能性(疲労回付や認知症予防、美容など)を大学と連携して分析し、セレッソ大阪などのキャンプ食として提供するとともに東京の有名ホテルへの提供も可能にしてきました。宮崎のポテンシャルをまさに体現されていて、ドラッカーが言うところの“すでに起こった未来”が間違いなく築地社長を通じて見えてきました。

 

〇ショートセッション「NPO法人設立の経緯と活動」 三宅敬

元ラグビー日本代表の三宅敬さんによる、アスリートの立場からのご講演。現在はラグビーアカデミーを主宰し、ラグビーの普及とその魅力の伝道師として活躍されています。その中でも特徴的なものが、地域や子どもたちに対する想い。結局地域とのつながりや、次世代の子どもたちの学びがなければ社会は成り立たない。そのためにスポーツは垣根を超えて新たなつながりが創れるし、言葉では伝えきれない“ひと”としての在り方を伝えていくことが出来る。むしろ昨今においては大人が学び直したほうがいいぐらい。単にスポーツをする、見るだけでなく、未来を創っていく力としてのスポーツの意義を実践者の立場から教えていただけました。

About the author: shibuya

Leave a Reply

Your email address will not be published.Email address is required.